ソフトボックスのおすすめ11選｜アンブレラとの違いは？【初心者向けも】

商品の撮影やポートレート、コスプレなどの撮影で「白飛びする」「影が濃すぎる」など、微妙な仕上がりになった経験はありませんか？ストロボに何も付けず撮影すると、光が強くに当たってしまい、被写体の魅力を引き出すのが難しいですよね。

そんなときにおすすめの機材がソフトボックスです。ソフトボックスとは、ストロボに取り付けて光を拡散するライティングアクセサリーです。ストロボの光を和らげたり、ストロボの光を広げたりする効果があります。

同じ照明器具のアンブレラと混合する方も多いですが、実は両者は似て非なるものです。光の届け方が異なるため、写真の仕上がりも変わります。今回は、ソフトボックスとアンブレラとの違いや、ソフトボックスの選び方・使い方・おすすめ商品を紹介していきます。

アンブレラもソフトボックスも、ストロボの強い光をコントロールする撮影用品です。どちらも光を拡散する役目を果たしますが、両者の違いは光の当たり方にあります。ソフトボックスは被写体へ直接光を当てているので、指向性のあるライティングによりシャープな仕上がりになるのが特徴です。

一方アンブレラは、ストロボを傘に当ててその跳ね返りの光を利用します。元の強い光が部屋全体を包む優しい光へと変化するため、写真もやわらかい仕上がりです。ソフトボックスも似たような構造のものがありますが、アンブレラはより広い範囲へ光が広がり、自然でソフトな印象です。

以下に、ソフトボックスとアンブレラの違いを簡単な表にしたので、大まかなイメージをつかんでください。

ソフトボックスもアンブレラも、ストロボのディフューザーという大きな括りの中の1つです。アンブレラや他のタイプのディフューザーについても知りたい方は、こちらをご参照ください。

ソフトボックスには直射式と反射式2通りのタイプがあり、それぞれに特徴のある光を作れます。

直射型は、ソフトボックスの中に1枚の布、インナーディフューザーを張ります。これを通して光を当てるため、ストロボの強い光の芯をなくしソフトな光を作れます。直射式は陰影をやわらかくし、光をスポットで当てやすいため、雑貨類など小さめの商品撮影によく利用されます。

直射式の特徴は以下になります。

• 光の芯をなくしソフトにする
• 部分的に光を当てる
• 光のコントロールができる
• 小さいものの撮影が得意

フリマアプリに雑貨を出品する目的なら、直射式のソフトボックスがおすすめです。影の方向が調整しやすいので、自分の思い通りの演出ができます。

反射式は、人物などポートレートの撮影に向いています。ストロボをソフトボックスへ当て、その反射する光で被写体を照らす構造です。よりやわらかく広範囲に光が拡散されるので、被写体だけでなく背景も均一に明るくできます。

以下は反射式の特徴です。

• 反射させた光を使う
• 広範囲に光を当てる
• 隅々まで明るくする
• 人物に向いている

直射式と反射式、どちらもストロボの光をやわらかくする効果がありますが、ディフューザーを通す分、直射式のほうが光そのものはよりソフトになります。

ソフトボックスのサイズや形状はさまざまあるので、一般的な撮影に必要なタイプをチェックしましょう。

スタジオ内で使うソフトボックスの大きさは、少なくとも被写体の1.25倍は必要です。これより小さくなると光量が足りない場合もあるため、思うような影が出せない可能性があります。より美しい陰影を出すためには、被写体より10センチ以上のサイズがいいとされています。

しかし、撮影スタジオの広さに合わせたソフトボックスにする必要もあるので、あらかじめ被写体の大きさを確認して、適するスタジオやソフトボックスのサイズを用意しましょう。

一方でロケでのポートレート撮影なら、小型のソフトボックスやコンパクトに折りたためる商品があるので、持ち歩く際にはおすすめです。60×60サイズ程度の大きさのソフトボックスが人気です。

はじめて使用する方には四角形のスクエアタイプがおすすめです。もっとも定番のソフトボックスの形状で、どの角度からでも均一に光を内部のリフレクターにあてられるので、初心者から上級者まで使いやすいのが特徴。サイズやタイプも多いので自分にぴったりのソフトボックスを見つけらるでしょう。

被写体の全体に光をあてて使いたい方はレクタタイプがおすすめです。レクタタイプは長方形の形状をしているので、光が縦に分散します。あてる必要ない場所に光があたらないため、立体的な美しい写真を撮影可能です。個人撮影・コスプレ撮影などスタジオで全身の写真を撮影したいときに適しています。

動きのある表情を撮りたいなら、キャッチアイがきれいに撮れるオクタゴンタイプがうってつけです。オクタゴンタイプは八角系の形状をしていて、均一に光を分散するのでキャッチアイが撮りやすいのが特徴です。被写体の生命感ある表情を撮影したいときに適しています。

被写体を接写するなら、ラウンドタイプのソフトボックスを選びましょう。ラウンドタイプは炎上で真ん中にカメラのレンズを出すための穴があります。穴からレンズを出せるので、ギリギリまで被写体に近づいて撮影できるのがラウンドタイプのメリットです。被写体の顔にまんべんなく光をあてられるため、きれいに接写できます。

さまざまな撮影場所に出かける必要がある方は、できるだけ荷物をコンパクトにまとめましょう。ソフトボックスは撮影機材の中でも大きなものになりますが、小さく折りたためるものがほとんどです。ソフトボックスの素材はポリエステルが多く、どんなに大型のソフトボックスでも片手で持ち運びやすいサイズになります。

またスタジオで組み立てる際も、ポップアップテントのように出すだけで広がるので手間がかかりません。再度折りたたむのもワンタッチなので、出し入れやセッティングに時間を取られず、スピーディーに行えます。

ソフトボックスにグリッドがついていれば、コントラストにメリハリがあるカッコイイ写真の撮影が可能です。グリッドを使用すると、ピンポイントで光を照らせます。そのため、光の量を調節したり光の広がりを抑えたりできるので、曇りの日や室内でのポートレート撮影に向いています。

実際の撮影では、ソフトボックス以外にもスタンドや光源となる電球、ディフューザーなどの付属品が必要になります。初心者でどれを選んでいいか分からない場合は、撮影道具が一式そろったセットの購入がおすすめです。ソフトボックスに合う道具になっているため、1つ1つ購入するより、失敗がなく確実に使えるものがそろいます。

セット購入する際は、ストロボは別売りの場合が多いです。このため別で用意する際は、ソフトボックスとサイズや使い方が合わない可能性があります。ストロボのみを購入するときは、ソフトボックスに適しているかの確認をしましょう。

ソフトボックスは、段ボールを使い簡単に手作りできます。段ボールの内側に白いコピー用紙を満遍なく貼り付けたら、側面にストロボを入れる穴を開けます。そしてディフューザーの代わりとして、半透明のゴミ袋をかぶせると完成です。

簡易的なものですが、ストロボの強い光をやわらかくし、やさしい陰影が作れます。ただ、自作は耐久性が低く、サイズも限られ、光の質も落ちます。また、折りたためないので、持ち出す際も不便な場合が多く、デメリットもあります。

お手軽な手作りのソフトボックスは、自宅での簡単な撮影におすすめです。「長期間にわたって使いたい」「持ち出したい」「細かい調整がしたい」などの場合は既製品がいいです。

ソフトボックスを実際に使う前に、使い方の基本を押さえておきましょう。まず、撮影前の準備について紹介します。

1. ソフトボックスを開く
2. ディフューザー（白い布）をかける
3. 後ろ側にアダプターとストロボをセットする
4. ソフトボックスをライトスタンドにセットする
5. ソフトボックスを被写体に対して斜め45度に設置し、反対側にレフ板を置く

これでソフトボックスの組み立てから固定は終了です。最後にカメラの設定をしたら、実際の撮影に入ります。ライティングにはちょっとしたコツがあり、ソフトボックスは被写体に近いほど光が柔らかくなり、ソフトな印象が出せます。

優しい写真にしたいがために、つい光を遠ざけてしまいたくなりますが、反対にぎりぎりまで近づけてみると効果が出やすくなります。

光の調整はレンズフィルターでもできます。以下の記事は、レンズ保護にもなるフィルターについて詳しく解説しています。

ストロボの光をやわらかくするソフトボックスついて紹介しました。ソフトボックスを使うだけで多様な光の表現ができるため、さらに被写体の魅力を引き出せます。同じソフトボックスを使っても出来上がった写真は1枚1枚違い、使い方1つで自分オリジナルの写真が撮れます。