コニカミノルタのデジタルカメラについて解説｜撤退の理由・DIMAGE X1を紹介

コニカミノルタは、写真関連商品・複写機などを製造していた「コニカ」と「ミノルタ」の経営統合で発足した会社を前身とし、誕生しました。全盛期は、「αシステム」や「CCDチルト式手振れ機構」など、高い技術力でカメラ産業をけん引するメーカーでした。

しかし、2006年3月にコニカミノルタはフィルムカメラやデジタルカメラなどのカメラ事業から撤退し、現在ではカメラの製造を行っていません。そのため、コニカミノルタのカメラを購入したいけれど、どうしたらいい？所有しているけれど修理はどうしたらいい？と困っている方もいると思います。

本記事では、コニカミノルタがカメラ事業から撤退した背景や、コニカミノルタのカメラの修理・購入方法について解説します。

コニカミノルタは、2003年にミノルタ株式会社を子会社とし、コニカ株式会社からコニカミノルタ株式会社と名前を変えて誕生した会社です。

αシステムやCCDチルト式手振れ機構などを開発したカメラメーカーですが、2006年3月31日をもってカメラ事業から完全撤退しています。カメラ産業をけん引してきたメーカーだけに、当時は非常に大きなニュースになりました。

コニカミノルタは他メーカーが続々とデジタルカメラを発売していく中、本格的なデジカメへの参入はかなり遅く1997年でした。

しかもその後も技術開発は進まず、デジタルの世界でなかなか存在感をアピールすることができませんでした。アナログカメラからデジタルカメラへと転換していく中、波に乗れず力を失ったメーカーと言えるでしょう。

コニカミノルタがデジタルカメラやデジタル一眼レフの製造を中止しても、ユーザーは引き続きコニカミノルタのレンズやカメラを使い続けます。そのため、コニカミノルタはカメラ事業にかかわるすべての資産をソニー株式会社へと委託することにしました。

ソニーは委託後に、コニカミノルタ独自開発の「aマウントシステム」に準拠し、同システムと互換性を持つ新たなデジタル一眼レフカメラの開発に注力しています。ソニーの大人気カメラのαシリーズはコニカミノルタが開発したミノルタαシリーズを引き継いだシリーズになっています。

コニカミノルタの事業撤退はカメラ部門だけではなくフォト部門でも行われました。コニカミノルタのカラーフィルムを求めるユーザーのために、細々とでも生産が続けられるように調整していたようですが、継続的な黒字経営が難しいという見通しから、完全撤退されました。

具体的には、カラーフィルムやカラーペーパーなどの販売も、断続的に縮小させ最終的にはすべての生産を終了しています。

コニカミノルタのデジタルカメラは、以前は修理を受け付けていました。しかし、残念ながら現在は、コニカミノルタ関連製品のサポート・問い合わせは終了しています。

現在コニカミノルタのデジタルカメラは新製品の販売がありません。そのため、コニカミノルタのデジタルカメラを購入したい場合は、中古を探さなければなりません。

中古品であるため、基本値段は低く、もとは10万円前後するものが1万円前後で購入できる場合もあります。中古品を探す方法としては、インターネットの通販サイトをチェックすることや、フリマアプリやオークションサイトを利用するという方法があります。

最近は大型家電量販店の中には中古品だけを取り扱うフロアが出てきています。ここでは、中古品ながらも保存状態がいい美品が扱われています。

また、お店には必ず専門のスタッフが常駐しているため、購入前にデジタルカメラについて相談することができます。値引き交渉などはできませんが、商品に対する品質の保証はしっかりあるので、ネット通販よりも信頼性が高い買い物ができます。

前述のとおり、コニカミノルタがカメラ事業から完全撤退したのは2006年です。一番新しいデジタルカメラでも作られて10年以上たっているため、すべての中古カメラが正常に動くとは限りません。そのため、中古品を購入する際は正常に動くことを出品者がチェックしたかどうかが重要です。その点が明記されていなかったら、出品者に直接問い合わせた方がいいでしょう。

さらに、同じ理由でデジタルカメラの周辺機器がそろっているかどうかも確認しましょう。バッテリーがあるかどうか、充電コードがあるかどうか、そしてそれらが正常に動くかどうかを購入前に確認しておきましょう。

コニカミノルタ「α Sweet DIGITAL」は、CCDシフト方式を利用した手ブレ補正機構「Anti-Shake」が内蔵されているデジタルカメラです。シャッタースピードの2倍から3倍程度の補正力があると言われています。

画像処理技術「CxProsess III」と、画像処理エンジン「SUPHEED II」も搭載されており、画質の良さに定評があります。

ディマ―ジュa2は2004年2月に発売されました。チルト機構付きの高解像な電子ビューファインダーがついていて、ファインダー越しに被写体に集中しながら撮影することができるのが特徴です。

また、ディマージュa2は細身のレンズながらも大口径光学7倍ズームの機能を備えていて、広角も望遠も思うがままに撮影することができます。

DiMAGE X1は、時代を牽引した「出っ張らないズーム」の元祖、DiMAGE Xシリーズの最上位モデルです。レンズとCCDを一体化させることで、手ブレ補正機構「アンチシェイク」を搭載し、手ブレに対してユニットが常に静止するよう動作するという合理的な構造になっています。

また、最短10cmまで寄せて撮影できるシームレスマクロは、被写体の歪みが少なく、背景に適度なボケ味を持たせた雰囲気ある写真を撮影できます。

DiMAGE Xgは、起動時間が世界最速レベルの「ジェットスタート」など、快速で快適なレスポンスが特徴のデジタルカメラです。撮影シーンをカメラが自動で判別し、最適な撮影モードを選んでくれるので、カメラ任せでイメージ通りの撮影ができます。

別の画像を合成撮影する「画像合成」や、シャッターボタンを押すと自動的に9カットの写真を連続撮影し、1フレームに表示する「マルチフレームショット」など、ただ撮るだけでなく、オリジナル加工も楽しめるカメラです。

高い技術力がありながら、惜しくもカメラ事業から撤退してしまったコニカミノルタですが、現存するデジタルカメラはいずれも名機ばかりです。この記事を見てコニカミノルタのデジタルカメラが気になった方は、ぜひ中古品をチェックして、コニカミノルタのカメラで写真撮影を楽しんでください。