安い防湿庫のおすすめ10選｜初心者向けも！カメラやレンズの保管に

「高価なカメラがカビてしまったら…」と、想像するだけでゾッとしますね。日本の高温多湿な気象状況では、カメラやレンズにカビが生えることは珍しくありません。特に初心者ほど撮影回数も少なく、撮影後にカメラバッグに入れたままということも。

ホコリや汚れはカビの栄養となり、梅雨時期や真夏となればカビ発生の好条件となります。レンズ内部にまでカビが広がると自力での除去は難しく、専門店の高価な分解修理に出すことになります。また、売却しても買取価格は下がってしまうでしょう。

そこでおすすめなのが、精密機器であるカメラやレンズを保管する防湿庫です。一見価格が高そうですが、安くてコスパのいい商品もたくさんあります。今回は、価格が安いコスパ抜群の防湿庫おすすめ10選をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

カメラやレンズには、適切な保管環境があります。

• 湿度40%から50%
• 温度20℃
• ホコリや汚れを防ぐ

以上3点を全自動でコントロールするのが電子式防湿庫（以下防湿庫）です。防湿庫は、おまかせでカメラに適した保管環境をキープしてくれます。カメラアクセサリーもまとめて収納することができ、保管するだけでなく愛機を眺める楽しさも味わえます。

「防湿庫は費用がかかるからいらない」と考える方もいるかもしれません。しかし、湿気対策をしないままカメラやレンズを保管した結果、カビが生えてしまえば、修理や買い替えで結局高い費用がかかるため、防湿庫は必要です。

ドライボックスとは、密閉できるふたつきプラスチック容器に乾燥剤を入れて使用する簡易的な防湿庫です。プラスチック容器のため安価で、湿度計付きのものでも2,000円〜で購入できます。カメラ以外にも、乾物など湿気を嫌う食品を保存できるので汎用性は高いです。

しかし、定期的に乾燥剤を交換する手間があり、季節によってその頻度は変わります。湿度は40～50%を一定にキープしなければならず、湿度管理は湿度計を確認し自分で行います。その手間を自動でやってくれるのが防湿庫なのです。

まずは、所有しているカメラや機材を収納できるかを確認します。容量の大きな防湿庫は床置きとなり電源も必要なので、置き場所は事前に決めておきましょう。

防湿庫を増設することは難しく、サイズが大きくなっても電気代はほぼ変わりません。今後機材やアクセサリーを買い足すことを想定して、ワンサイズ大きめのものを選ぶと安心です。

サイズと収納容量の目安表

防湿庫は動作音がない家電なので、最初は稼働しているのか不安になります。湿度計が40%前後なら大丈夫です。故障やコンセントが抜けているなどの非常事態を確認するためにも、湿度計は必要です。

湿度計にはアナログ式とデジタル式があります。アナログの方が性能がいいですが、大きな差はないので、部屋の雰囲気に合わせて選びましょう。デジタル式は電池交換の必要なタイプもあるため確認してください。

防湿庫には2つの除湿方式があります。防湿庫の値段の差はここにあります。

• 乾燥剤方式：特殊乾燥剤に湿気を吸湿させ自動的に庫外に蒸気を排出し、これを繰り返すことで湿度調整する。蒸気を排出時に30分ほど吸湿が止まるが、数時間に1度なので庫内環境に影響はない。電気代が安く、1ヶ月で10円ほど。耐久年数は半永久的で値段が高い。東洋リビング・トーリハン・ハクバが採用。

• ペルチェ方式：ペルチェ素子という半導体素子の持つ冷却作用特性で湿気を庫内の冷却板に結露させ、庫外の放熱板から水分を蒸発させる。除湿するスピードが早く、吸湿が止まることがないので頻繁に開け閉めする場合はこちらの方が適している。電気代は1ヶ月で50円ほど。耐久年数は10年とされている。値段が安い。Re:CLEAN・HOKUTOなどが採用。

いざカメラを使おうという時充電が切れていたら焦りますよね。防湿庫にしまう際にまとめて充電してしまいましょう。

コンセント付きには庫外コンセントと庫内コンセントの2種類があり、庫外は防湿庫上部でまとめて充電することができ、庫内は防湿しながら充電することができます。東洋リビングとトーリハンの2社がコンセントを搭載しています。

防湿庫内の棚には固定棚と引き出し棚があります。どちらも一長一短なので、好みの分かれるところです。

特徴

• 固定棚：耐荷重が強い。引き出せない分少しスペースが広い。奥のものは取りづらい。
• 引き出し棚：に置いたものが取りやすい。扉を全部開けないと引き出せない。

大きな機材を持っている方は、固定棚の方が重い機材を気にせずにのせることができます。

光触媒には、光を受けることで酸化力が生まれ細菌やカビ・ウイルスなどの有機化合物を分解する機能があります。

東洋リビングとトーリハンの2社が搭載しており、防カビに加えて防菌と消臭効果があり、庫内を常にクリーンに保ちます。特にウイルスの気になる今にぴったりの、安心できる機能です。

1974年設立の東洋リビングは、電子ドライユニットを世界で初めて開発した防湿庫のパイオニアとして有名です。品質・性能には絶対の自信があり、業界トップクラスの老舗メーカーです。

代表商品はオートクリーンドライシリーズです。乾燥剤方式・コンセント付き・光触媒搭載。棚は引き出し棚です。庫内照明や円形クッションも標準装備で、中のレンズも見やすく置いた場所からずれにくいです。

トーリハンは防湿庫業界で東洋リビングと双璧をなす2大メーカーです。高機能・高性能という点で変わりなく、価格は少し安いです。レトロで無骨ななデザインが特徴的です。

代表商品はドライキャビです。高性能のプレミアムシリーズは庫内にLED照明・光触媒・ダブルコンセント・庫内と庫外の湿度がわかるデュアル湿度計を搭載しています。

基本機能のみのECシリーズというのエコノミータイプや、奥行をカットした薄型のNTシリーズもあり、痒いところに手が届くラインナップです。

ハクバはカメラケースやバッグ、三脚などのカメラ周辺機器の大手メーカーです。代表商品はEドライボックス。光触媒・庫内照明はありませんが、除湿方式に乾燥剤方式を取り入れている上記2社よりも価格が安いです。

乾燥剤方式がいいけれど価格は抑えたい方におすすめです。ドライボックスNEOはカメラ用のスタッキングできるプラスチックケース。ふた部分に乾燥剤を取り付け可能なケースがついています。

密閉容器と乾燥剤で、簡易的な防湿庫であるドライボックスを自作できます。カビが発生してからでは遅いので、特に梅雨の6月から気温の高い10月まではドライボックスでも必ず利用してください。カメラを使い続けるなら、長い目で見ると防湿庫がいいでしょう。

防湿庫の購入費用に加えて、ランニングコストも気になるところです。防湿庫の電気代は、1台当たり1日1円程度が目安とされています。防湿庫のサイズによる違いはあまりないため、余裕のあるサイズを選びましょう。

コスパのいい防湿庫があれば、カメラやレンズの保管が楽になるだけではありません。カメラやレンズをしまい込むものから鑑賞するものへ、保管道具としてだけでなく防湿庫をインテリアとして楽しみましょう！