ドローンの交換用プロペラを紹介｜一つだけ回らないときは？選び方も紹介

近年ドローンは空撮をはじめ、農薬散布や屋根のチェックなど幅広いシーンで活躍しています。上空からの映像やドローンの自由自在なカメラワークに魅了されている方も多いのではないでしょうか。さまざまなモデルが普及しているドローンはカスタマイズして楽しむことも可能です。

今回はドローンに起こりやすいプロペラトラブルに注目しました。ドローンの故障で多いプロペラが一つだけ回らないトラブルは、プロペラのセルフケアや交換で解決可能です。プロペラ交換はトラブル解消だけでなく、ドローンのスピード・静音性・レスポンスなどに影響します。

プロペラを交換して、自分好みの飛行スタイルにアレンジするのも楽しみ方の1つでしょう。記事内で、プロペラが回らない時に考えられる原因やプロペラの交換時期や選び方、取り寄せ可能なおすすめのプロペラなどもご紹介するので参考にしてください。

上下で形が異なるプロペラ形状は、ドローン飛行を可能にするための重要な役割を担っている要素です。ねじりがあるプロペラの回転により、プロペラ上下に流れる空気の速度が変化し圧力を生みます。

揚力という浮き上がる力を利用するため、プロペラ形状は上下で異なっているのです。ドローンが浮く原理はプロペラ上下の気圧差、揚力を利用しています。重力より揚力が上回った場合にドローンが浮き上がるのです。

そもそもドローンがなぜ安定した状態を保ったまま飛行できるのか疑問に思ったことはありませんか？ドローンには主にプロペラが4つありますが、4つのプロペラは右回転と左回転が交互になっており、隣り合ったもの同士が逆回転しています。

そのため、もし同時に4枚のプロペラが同じ方向に回転してしまうと、機体を保って浮上しようとする力が働かずに回転しながら墜落してしまうのです。ドローンのプロペラは、互いに逆方向の力が働くことで機体の状態を保つ構造であるといえます。

ドローンのプロペラは、隣同士逆方向に回転することで、互いの力を打ち消し合い浮力を得てその場に安定して浮くことができます。そのため、1つでもプロペラが回らないと力のバランスが崩れてしまい、安定した浮力を保つことができなくなるのです。

たとえプロペラが複数枚あったとしても、1つのプロペラが故障すると機体の安定を保てずに落下してしまいます。よって、プロペラを交換する必要があるのです。

一般的にドローンと聞くとプロペラが4枚のものをイメージする方が多いのではないでしょうか。通常ドローンのプロペラは3枚羽根のものから8枚羽根のものまであり、それらを総称して「マルチコプター」と呼び、プロペラの数により呼び方が異なります。

プロペラが3枚羽根のものは「トライコプター」・4枚のものは「クアッドコプター」・6枚は「ヘキサコプター」・8枚は「オクトコプター」です。

プロペラが回らない理由として考えられるのが、ネジ部分のトラブルです。基本的なことですが、プロペラのネジがしっかり止まっているかチェックしましょう。きちんと締めたつもりでも、知らぬ間にネジが緩んでいることもあります。プロペラのネジが緩んでいるとプロペラがうまく回らないため、しっかりとネジを締めてください。

プロペラはカチッとはめるだけのものが多いため、プロペラ部分が割れていたりヒビが入っていたりと直接の破損がない限り、プロペラそのものが故障している確率は低いです。よって、プロペラのネジを締め直しても回復しない場合は、モーターが故障している可能性が考えられます。

プロペラに異常が見当たらない場合には、モーターが故障していないか確認してみましょう。また、ドローンを使い続けるとモーターのパワーが落ちてしまうため、モーター交換により復活する可能性があります。

プロペラが回らない原因で意外と多いのが、プロペラの根元に毛やほこりが巻き付いて詰まっているケースです。空気中にはさまざまな不純物が浮遊しています。そのため、飛行を繰り返している間にプロペラに巻き付くこともあるためチェックしましょう。

プロペラを取り付けた状態では一見何も詰まっていないように見えても、プロペラを取り外してみると根元に絡まっていることがあるため、一度プロペラを外して確認してください。

モーターは使い続けるとパワーが低下するため交換時期がわかりやすいのですが、ドローンのプロペラはどのタイミングで交換すればいいのかわかりにくいものです。一般的には、500回程度の離着陸を行うと交換を推奨されますが、プロペラそのもののに破損や屈曲などの異常が見受けられる場合はすぐにでも交換しましょう。

ドローンは、プロペラの羽根の枚数によって飛び方が変わります。初心者におすすめなのは、万能な3枚羽根のプロペラです。推力も十分な上、軽さ・スピード感・レスポンスの良さなどバランスの取れたプロペラといえます。

一方、スピードを感じながら力強い飛行を楽しみたい人には4枚羽根がおすすめです。ただし、パワーを使う分、消費が早いのがデメリットでしょう。2枚羽根のプロペラは、長時間飛び続けたいという飛行時間重視の人に向いています。どういった飛行をしたいかで羽根の枚数を選んでください。

プロペラのサイズは、大きければ大きいほど浮力は大きくなりますが、プロペラサイズに比例して音も大きくなるため静音性には欠けます。そのため、近年は小型のプロペラが好まれる傾向にあります。プロペラのサイズを選ぶ時は浮力だけでなく、使用する環境や騒音にも配慮した上で適したサイズのプロペラを選びましょう。

プロペラは、風を受けた時の抵抗を考え、効率性を上げるために根本から先端にかけてねじれた形状をしています。このねじれを「ピッチ」と呼びますが、ピッチの角度によってプロペラの飛行に違いが出るのです。

ピッチの角度を変えられる「可変ピッチ」と変えられない「固定ピッチ」がありますが、操作感は人それぞれ好みも異なるため、実際に使用してみて使いやすいと感じたものや好みのデザイン・カラーで選んでください。

プロペラガードの主な役割は安全性の向上です。フライト中に周りの物にぶつかるのを防いだり、墜落してしまった際にプロペラへの接触や飛散を防いだりする効果があります。また、プロペラガードを装着で機体のサイズが大きくなり、高く遠くへ飛ばしても機体を見失わないよう視認性を向上させる効果もあるため人気です。

ドローンの飛行申請サービス「DIPS」においては、ほとんどの場合、飛行許可申請の際にプロペラガードの装着が必要となります。

プロペラガードの装着方法は製品によって異なりますが、基本的にはカチッと音がするまで挿し込んで装着します。ロックをきちんとかけるためにも、音が鳴るまでしっかり挿し込んでください。

また、ほとんどのプロペラガードに装着箇所がアルファベットで記されています。「RF」は右前方・「RR（RB)」は右後方・「LF」は左前方・「LR（LB)」は左後方を示しているので、指定されたプロペラにガードを装着するようにしましょう。

プロペラガードを装着すると機体の重量が増し、装着前に比べると連続飛行時間が短くなります。途中でバッテリーが切れて墜落しないように、プロペラガードを装着している時は予備バッテリーを準備しておきましょう。

特に、小さな機体はもともとの飛行時間が長くないため、より短く感じられるかもしれません。安全のためにも予備バッテリーを準備しておくと安心です。

ドローン本体は種類が多く、用途・サイズ・機能などによって使いやすさが左右されます。ドローンを選ぶ際には、ドローンで何をしたいのかを意識して選びましょう。

下記でドローンの選び方や人気のメーカー商品を紹介しているので、ドローン本体の購入を検討している方は参考にしてください。

プロペラに不調が生じたら、まずは考えられる原因を1つずつ確認してみましょう。また、自分好みのプロペラに取り替えて、自分らしい飛行を楽しめるのもドローンの楽しみ方の1つです。ぜひ安全に配慮しながら、ドローン飛行を楽しんでください！