マイク用XLRケーブル・キャノンケーブルのおすすめ16選｜音質の違いは？

XLRケーブルとは主に音響機器同士を接続するケーブルを指します。一般的にはキャノンケーブルやマイクケーブルとも呼ばれ、マイクでの使用が最もメジャーです。その他にもスピーカー接続用、デジタル伝送用、アナログオーディオ伝送用などがあります。

XLRケーブルと一般的なケーブルの違いはバランス端子のため、フォーン端子などのケーブルと比較して圧倒的にノイズ対策に優れています。高音質などの種類や長さが豊富にあるので用途に合ったXLRケーブルを選びましょう。

そこで、今回はXLRケーブルの選び方やおすすめ商品をランキング形式でご紹介します。記事の後半ではXLRケーブルの自作についても解説します。こちらもぜひ参考にしてください。

ここからは、端子種類別の特徴を表にまとめたので参考にしてください。

こちらは最もオーソドックスなタイプのXLRケーブルでコンデンサマイクに使用します。。単に「XLRケーブル」「キャノンケーブル」と言った場合こちらのタイプを指します。両側ともXLRケーブルですが、形状が違っているのが特徴です。ファンタム電源を必要とするコンデサーマイクには必須のケーブルとなります。

マイクなどに接続する側の三つ穴が開いている方が入力側となり、メス端子と呼ばれます。そして反対側の三つ突き出たピンがあるほうが、ミキサーなどに接続する出力側となり、オス端子と呼ばれます。

ノイズが少なく安定した音が得られるため、レコーディングやリハーサルスタジオ、ライブハウスでも広く使用されているポピュラーなタイプです。しかし、ケーブルのタイプとしては少々高額になります。

マイク側に接続する端子はXLRメスを使用するのは確定ですが、マイクと接続するハードウェアのインプットがXLRオスに対応していない機器や、XLR入力に空きがない場合はこちらの「XLRメス-フォーンタイプ」がおすすめです。このタイプは単に「メスフォーン」とも呼ばれます。

主にダイナミックマイクの接続に使われ、XLRメス端子と出力側がギターなどのシールドとして使われるタイプのフォーン端子になっているのが特徴です。一般的に小さ目のハードウェアの場合XLR入力端子よりもフォーン入力端子の方が数がたくさんついている場合が多いので重宝します。

また、機器によってはこの形状の入力端子のみしか持たないものもあります。機器と繋がらないなどのトラブルを防ぐためにも、XLRケーブルを購入する前に対応する端子かどうかをしっかりと確認しましょう。

こちらの「XLRオス-フォーンタイプ」はXLRオス端子とフォーン端子が組み合わさったタイプのケーブルです。単に「オスフォーン」とも呼ばれます。基本的にマイクと直接接続しないため、使用方法が上記の2タイプのものとは少し異なります。

たとえば、ミキサーに接続されたマイクの音を、更に別のハードウェアに送りたい場合などに多く使用されるタイプです。この場合、ミキサーの出力にこのケーブルのフォーン端子を接続し、送りたいハードウェアやXLRコンセントなどにオス端子を接続する形になります。

こちらもレコーディングスタジオのモニタースピーカーなど機器同士の接続によく使用されています。他にもキャノンジャックにギターを接続したりする場合や、スピーカーから自分の声を出しつつ、ミキサーに入力されている自分の声などを録音したい方におすすめです。

XLRケーブルの中には使用頻度はそこまで高くありませんが、両側とも同じ端子のXLRケーブルも存在します。一般的に「XLR（キャノン）オスオス」「XLR（キャノン）メスメス」と呼ばれる場合が多いです。

主に機材どうしの結線に使用される場合が多く、業務用音楽機器などには、例外的に「オス入力」「メス出力」になっているものなど珍しくもありません。そういった場合にこれらのケーブルが大活躍してくれます。

普通のXLRケーブルに変換ジャックなどで対応できてしまう場合も多いので、使用機会があまりないタイプのケーブルですが、1つ持っているだけでイレギュラーな状況にも対応できるのでおすすめです。

マイクを直接PCに繋いで動画用に使用したい場合は、出力側の端子がUSBになっているタイプのXLRケーブルがおすすめです。初期費用が少なく、手軽に音楽を発信できるのが大きなメリットです。

まずはマイクを使用するオーディオインターフェースの端末に合わせてXLRオス-XLRメスまたはXLRメス-フォーンタイプのケーブルで繋ぎます。そして、オーディオインターフェースとPCをUSBタイプのケーブルで繋ぎましょう。これによりはっきりとした音声を送信できます。

ケーブルには信号の伝送方式が2種類あり、それぞれバランスケーブルとアンバランスケーブルといいます。

• バランスケーブル・・・2つの信号をケーブル内に流している
• アンバランスケーブル・・・1つの信号をケーブル内に流している

このようなケーブル内の構造の違いによって、バランスケーブルの方がノイズに強いという特徴があります。長いケーブルを使用するとノイズが乗りやすくなるので、そのような時にはノイズに強いバランスケーブルを選ぶのがおすすめです。ノイズの量で音質が変わるという声もあります。

XLRケーブルのケーブル部分の色は基本的に黒が多いです。そのためすべて黒色のXLRケーブルを大量に使用する際によく起きるトラブルが、どの機材同士が接続されているかがわからなくなる場合です。

そんな時に大活躍するのが色違いのカラーケーブルです。使用する機材によってケーブルの色を変えれば、一目でどの機材の何番ポケットに接続されているかが分かるので、煩わしいトラブルやケアレスミスなどが起きる確率をぐっと下げてくれます。

しかし、派手なカラーはライブステージでは目立ちすぎるので、その場合は通常の黒色を使用してください。カラーケーブルはレコーディングやリハーサルなどの人目に立たない状況での使用がおすすめです。

XLRケーブルは長いものでは20mを超えます。長ければ長いほど接続する機材同士の距離などの使用状況を選ばず汎用性が高いですが、一方で長いとノイズを拾いやすく、音質が劣化しやすいので注意が必要です。事前に必要なケーブルの長さを確認し、必要最低限の長さに抑えましょう。

また、ケーブルが長いと絡まりやすく巻き取る作業に時間がかかるため、ライブの転換時などの速さが求められる状況にも適していません。ケーブル同士を接続すれば延長もできるので、どうしても長いケーブルが必要になってしまった時だけ延長して使うのもおすすめです。

基本的に従来のXLRケーブルの素材には銅が用いられていますが、最近では銅から可能な限り不純物を除去したOFCと呼ばれる無酸素銅のケーブルや銀素材の人気です。それぞれの特徴は以下の通りです。

【無酸素銅（OFC）ケーブル】

• 銅素材のケーブルより音の解像度が高い
• よりクリアで鮮明な音が得られる

【銀素材ケーブル】

• 無酸素銅のケーブルよりも音の解像度が高い
• 価格が高額

また、ケーブルカバーの素材にも注目してみましょう。ケーブルカバーの素材は、引っ張ったり折り曲げたりした時への強度に影響を与えます。強度の強いものを求める方には、PVC素材のものがおすすめです。

マイク用のXLRケーブルを選ぶ際には、より信頼性の高いプラグ部分を採用しているものを選びましょう。信頼性の高いプラグを選ぶと、よりノイズが乗りにくく、高音質になります。

信頼性が高いプラグを製造しているメーカーとしては、ノイトリック・ITT・スイッチクラフトなどが挙げられます。ケーブル本体のメーカーだけでなく、どのメーカーのプラグを採用しているかを確認しましょう。

Hosaはアメリカでは広く使われているケーブルブランドです。趣味での気軽な使用する人からから、プロミュージシャンによる使用まで幅広く対応できるケーブルを生産している点で有名です。

長さもにおいても、長いものから短いものまであるので、使用環境や目的に合ったケーブルを選びやすいのも便利です。Hosaのケーブルに合う自社オリジナルコネクタを使用したタイプも人気であり、おすすめです。

CANAREのケーブルは耐久性があるのが特徴で、ライブなどの大きなステージで使いやすいのが特徴です。またケーブルの特注ができるので、自分の求める長さのXLRケーブルを購入したい方におすすめです。

紫や茶色などあまり他のメーカーでは見られない色のカラーケーブルもあり、機材ごとに色を分けたい時にも便利です。ケーブルのみ、コネクタのみの販売も行っているのでXLRケーブルを自作したい方にもとても嬉しいブランドであり、おすすめです。

ケーブル専門店オヤイデ電気が手掛ける大手ブランドの商品となっています。1つ1つ入念な手作業を取り入れて作られており、日本の優れたケーブルブランドとして世界中のプロミュージシャンによって愛用されています。

音質に徹底的にこだわるため、開発されたケーブルは何度もテストを繰り返してからの販売となるのです。しっかりとした音を出せます。特に、低音域が聞きやすいので、重厚な音楽にもぴったりです。

オーディオテクニカは1962年創業で、AV関連製品の製造・開発を行っている国内メーカーであるため、XLRケーブルはもちろんヘッドホンやイヤホンも販売しています。SONYと並び国内を代表するオーディオメーカーです。

プロ仕様の本格的なものから、一般向けのお安いものまで、幅広いラインナップで商品展開しています。その他にもグッドデザイン賞を受賞するなどデザイン性の高い製品も数多く世に送り出しているため、ファンも多いです。

BELDEN（ベルデン）は1902年に設立されたアメリカのメーカーで、さまざまなケーブルを販売しています。ベルデンのケーブルは、アメリカのスタジオで長く使われてきました。そのため、ジャズなどの洋楽を歌いたい時におすすめのケーブルです。

ケーブルの長さが長くなっても、高音質を保てるのも魅力です。原音そのものの味わいを、そのままシンプルに伝えられるブランドです。

XLRケーブルですが、基本的にヨドバシ・ビックカメラなどの家電量販店を始め、Amazonや楽天市場などの通販でも取り扱いがあります。また、取り扱い数もかなり多く、長さやケーブル素材・端子のタイプに関しても好みや用途に合わせて選べる場合がほとんどです。

店頭に出向いて購入するのもいいですが、通販を利用して購入すると買いに行く手間が省けるのはもちろん、実際の価格よりもお得に購入できる場合があるので、通販で購入するのがおすすめです。

ただし、XLRケーブルを初めて購入する方で、どれを選べばいいか分からない場合は、店頭にて店員さんに相談の上購入するのがおすすめです。また、事前に商品の口コミを確認しておくのもおすすめです。

自作するには「ケーブルの下ごしらえ」「XLRコネクターの取り付け」「収縮チューブと絶縁チューブの取り付け」の3つの工程が重要になってきます。それぞれの手順は以下の通りです。

【ケーブルの下ごしらえ】

1. はさみを使って外部シースを18mmの長さで剥く
2. 内部より銅箔が現れたら、内部の編組シールドを傷つけないように銅箔を切断する
3. 編組シールドを千枚通しか、細いマイナスドライバーを使い、ばらばらにほぐす
4. シールドがほぐれたら、内部のラミネート部分を切断し、さらにチューブ・ポリ紐を切断する
5. シールドの約半分をカットし、残ったシールドを1本にまとめる
6. 絶縁のため、まとまったシールドに3mmの熱収縮チューブを被せる
7. チューブを根元まで挿入し、先端を4mm露出させる
8. 内部導体を傷つけないよう丁寧に、先端をそれぞれ4mmほどの長さで剥く
9. 皮膜を剥いた先端をばらした中から出てきたチューブを切断する
10. チューブコアを切断したら、導体を撚って1本にまとめる

【XLRコネクターの取り付け】

1. オス側のピンに、先ほどまとめた導体を差し込む
2. ケーブルの方向性は、矢印の根元をメス、先端にオスが来るようにする
3. 導体をそれぞれのピンに挿入したら、素早くハンダ付けを行う

【収縮チューブと絶縁チューブの取り付け】

1. 差し込んでおいた熱収縮チューブ、内部絶縁シェルをピン先端まで戻す
2. 外部シースの切り口より5mm程度出し、ピン側に収縮チューブを被せる
3. 被せたら、ヒートガンやライターなどで丁寧にチューブを収縮させる
4. 外部ケースを戻し、先端をケース内に収める
5. ぴったりと収まったら、ケースの穴からマイナスドライバーを差込み、内部のネジを立てる
6. 外部ケースの根元のネジ穴から、芋ネジを締めこんでケーブルを固定する
7. 最後にチェッカーの電源を入れ、テストボタンを押して導通テストを行い、テスターのLEDが斜め一列に点灯すれば完成

kemperは、プロファイルによってアンプとキャビネット、マイクの音響特性を忠実にデータ化できる次世代のアンプを指します。元のアンプサウンドのようにリアルな音をコピーできるとあって、プロからアマチュアまで多くのシーンで導入されています。

このkemperをオーディオインターフェイスと接続する際にXLRケーブルを使用すれば、より音が良くなります。音がクリアになるため、kemperを使用している方はXLRケーブルと併用するのおもおすすめです。

XLRケーブルは主にマイクに使用される事が多いケーブルです。下記の記事ではカラオケマイクやダイナミックマイクなどの人気おすすめ商品をご紹介しています。選び方も合わせて紹介しているのでぜひチェックしてください。

ここまでXLRケーブルのおすすめランキング16選を紹介してきましたが、いかがでしたか。音質の感覚は人それぞれなので、1つの参考情報として考えましょう。今よりもっと音楽が好きなるように自分にぴったりのXLRケーブルに出会えるといいですね。